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日本のはずなのに、日本ではなくなる場所

世界と戦える日本人の富裕層たち


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いつもピカいちのブログをお読みくださり、ありがとうございます。企画宣伝の森戸です。

今日のテーマは日本であって、日本でなくなりそうな土地の話をしようと思います。今までにも、横浜の中華街、東京の福生等色々ありましたが、今日ご紹介するのは、北海道のニセコという、スキーのメッカです。

 北海道ニセコといえば、コロナ前は外国人スキー客でごった返し、スキー場のある倶知安町は公示地価や路線価の値上がり率で全国上位の常連を占めるなど、まるで日本ではない外国人の街の様相を呈してきた街です。

2020年から続くコロナ禍の影響で21年および22年と外国人の来訪は激減。増え続ける需要を当て込んだ宿泊施設や飲食店舗など、さぞかし大打撃を受けただろうことは想像に難くありません。そこでスキー客の来ない夏のグリーンシーズンはどうなっているのでしょうか。北海道に住み、不動産業をしている仲間に聞いてみました。

 ニセコは北海道の積丹半島の付け根あたり、岩内郡岩内町、共和町、虻田郡倶知安町、ニセコ町、磯谷郡蘭越町あたりの地域の総称です。このうち倶知安町、ニセコ町、蘭越町一帯が、スキー場エリアに属することから、狭義ではこの3つの街をニセコと呼ぶことが多いようです。

ニセコのスキー場は、ニセコアンヌプリと呼ばれる、標高1308mの山を頂点に4つのスキー場で構成されている魅力あふれるスキー場です。ニセコから山に向かって左側からニセコアンヌプリ国際スキー場、ニセコビレッジスキーリゾート、ニセコ東急グラン・ヒラフ、そしてニセコHANAZOMOリゾート。アンヌプリは山容が大きく、したがってゲレンデが広大で迫力があり、真正面に蝦夷富士と称される羊蹄山を望みながら豪快に滑り降りるスリル満点のゲレンデが続きます。

 KONAYUKIという日本語で外国人も表現するパウダースノーが、ニセコの代名詞ともなっていますが、現地に立つと4つのスキー場が、アンヌプリ頂上付近で繋がっていて、どのスキー場もまるで一つのゲレンデのように滑ることができます。これは国内のスキー場の中でもなかなか味わえない豪快さです。

ニセコのリゾート開発

このスキー場は最初から外国人が来て滑っていたわけではありません。古くはニセコ温泉として知られ、温泉とスキーを楽しめるということで、道内の一部の人たちに親しまれていた程度の素朴なエリアでした。ここに最初に目を付けたのがまたもや、東急グループです。1980年代のバブル期頃に開発が進められたのが、今ではニセコエリアの中心部ともいわれる比羅夫(ヒラフ)付近。また東山エリアでは西武がプリンスホテルを建設するなど最初の開発ラッシュが始まったのがこの頃。

夏のゴルフ場と冬のスキー、そして温泉。バブル期のレジャーとして各社は開発に力を入れてきましたが、情勢が変わるのがバブル崩壊です。ニセコは地元客、特に札幌などに住む人たちからは、車利用2時間程度でアクセスできたのですが、東京などからの観光客といえば、そのほとんどが札幌市内観光を楽しむ程度でした。スキーといえば、上信越のスキー場が近く、ニセコのパウダースノーのことは知っていても、そのためにわざわざ北海道にまで出かけるのは、ごく一部の熱狂的なスキーヤーに限られていました。

バブル崩壊の爪痕が色濃く残るニセコに目を付けたのは90年代にこの街にふらりとやってきたオーストラリア人だったといいます。彼らはニセコの自然環境に感動し、この地に移住を始めます。そして夏はトレッキングや尻別川などでのラフティング、冬はスキーを楽しみながらホテルやコンドミニアムの建設を始め、2000年代になるとこの情報を聞きつけたオーストラリア人スキーヤーでにぎわうようになっていったのです。

当時、ニューヨークのテロなどの影響もあって、カナダのウィスラー、スイスのサンモリッツなどのスキー場に行くことを躊躇したスキーヤーが、時差のないニセコを楽しむようになったのが時代背景です。

 2010年代以降は、オーストラリア人に加えて、中国などアジア系のスキーヤーも増え始めました。彼らは当初はスキーを楽しむような習慣がない状態でした。自国で雪を楽しめる場所がないのでスキーをそもそも知らないなどで、顧客対象にはならないとされていました。ところが今では富裕層が急増し、欧米のスキー場にも足を運び、スキーを楽しむ人が増加したこと、ニセコなどのリゾート地に別荘を持ち、資産ポートフォリオを充実させる人たちが増えたことなどから一気にアジア人の割合が増えたのだそうです。こうした外国人ニーズを既存の日本資本は捕まえられたのかといえば、全く逆でした。バブル崩壊に苦しむ中、東山プリンスホテルはマレーシア資本に買収され、プリンスブランドから高級外資系ホテルブランドであるヒルトンに変わってしまいました。東急も開発適地の多くを外国資本に売却してしまい、日本資本が中心になることはありませんでした。まことに残念なことです。

外国資本の温泉旅館やホテルが新オープン

現在のニセコは、コロナの影響はたしかにあり、現地で聞いてもこの2年間のインバウンド客は激減し、多くの宿泊施設や飲食店が閉館、閉店したままのところが多いといいます。しかし、そのいっぽうで、ヒラフ付近にはシンガポール資本による新しいホテル「雪ニセコ」がオープン。韓国資本、マレーシア資本などによる開発工事も活発に行われている。2020年には花園エリアにパークハイアットニセコHANAZONOがオープン。ホテルから直接ゲレンデにアクセスできる立地は人気が出そうです。また東山エリアではリッツカールトンがオープン。外国資本による温泉旅館「坐忘林」はゲレンデからやや離れているものの、グリーンシーズンの現在でも1泊で10万円を下らない宿泊価格を付けている。

 2016年にヒラフで分譲されて話題になったのがホテルコンドミニアムの「綾ニセコ」だ。この建物は全79戸。坪当たり販売価格が600万円台。東京港区の新築マンション並みということで当時メディアでも騒がれたものです。しかし現在の中古相場は坪当たりで900万円から1000万円だとのこと。最上階のペントハウス(370㎡)は、10億円を超えることになります。それでも中国をはじめとした外国人からの問い合わせは相当数あるのだというから驚きです。

花園エリア一帯の土地を買い占めた“人物”

最後に話に上がったのが、花園エリアです。ここは他の3つのスキー場とはやや趣が異なり、まだそれほど開発が進んでいないエリアだそうです。ここにパークハイアットがオープンしたことが不思議になるほど地味なエリアに見えましたが、なんとこのエリア、主要な開発適地はすでにすべてが香港の開発事業者に押さえられているというのです。その会社の経営者はリチャード・リー氏。私が、約30年前に知り合った、香港の投資家です。彼は当初、東京駅八重洲口にある超高層オフィスビル、パシフィックセンチュリープレイスの元所有者で、香港の開発会社パシフィック・センチュリー・プレミアム・ディベロップメンツの総帥。一旦撤退した際に相当な打撃を受けていたと感じていたのですが、彼が何と、復活していたとは。

 彼は八重津のビルを2006年、当時のファンドマネジメント会社ダヴィンチに約2000億円で売却したのだが、彼はその多額の売却益で実はこの花園エリア一帯の土地を買い占めていたのだそうです。当時ブランドマネジメント会社に在籍していた私は、彼とは何度もミーティングを重ねた記憶があったので、彼の次の行動はわかる気がします。

2030年、北海道新幹線が開通するとどうなるだろう

ブランドマネージャーたちが、真剣に作り上げた日本でのパシフィックセンチュリーという会社の顔も、リー氏が売りに出したオフィスビルの高値掴みにしただけであり、リー氏はブランドさえもお金に変える思考の持ち主で、思い入れはなかったのであろうと今では思っています。そしてリー氏は稼いだ金で次なる宝の山をちゃんと見据えて一気に投資するのでしょう。実は花園エリアは、今はやや閑散としていますが、北海道新幹線が2030年度に開通するとこのエリアに開業する新駅から一番近いエリアになるのだといいます。今はこの情報を聞きつけた日本の不動産業者が(私の友人含め)富裕層たちが大勢現地に駆けつけてきているようです。

しかし、購入者はどうやって、億単位の資金を用意したのだろう。個人の戸建てやマンション購入、また不動産投資の場合、その多くは、銀行を利用してローンを組むことになりますが、「パークハイアットニセコHANAZONOレジデンス」等の個人向け不動産に関しては、銀行のローン商品を利用したケースは、皆無だそうです。ニセコ地区の他の高級コンドミニアムや別荘の販売においてもほぼ、キャッシュだというのです。

唯一、新生銀行や東京スター銀行が、外国人向けのローンなどで一部対応をしているといいますが、メガバンクや地銀によるファイナンスは基本的にないのだそうです。補足ながら、所有不動産や上場株式や預金を担保にした、担保ローンは存在しますが、これは自己資産を担保にしており、キャッシュで買うのと大差はないはずです。

「そりゃあ富裕層なんだから、みんなキャッシュで一括払いなんでしょう」と思うかもしれません。確かに結果的にはそうゆうことになります。しかし、富裕層にとってもキャッシュは虎の子。できるだけ現金を使わずに、借り入れすることで、レバレッジを効かせたり、節税対策にもなるからです。

なぜか、日本の銀行にはこうしたリゾート物件に対応するローン商品や審査体制がないのです。

なぜなら、ニセコの高級コンドミニアムや別荘では、貸出の審査、担保評価において、従来の日本の銀行による保守的な担保評価とされる積算法はむろん、収益還元法によっても、割高すぎて内部規定上、担保価値に見合う貸出額が出せないからです。

ニセコの高級コンドミニアムといった不動産は、高級外車や高級腕時計、クルーザーにプライベートジェット、装飾品、ワイン、美術品などと同じで富裕層の嗜好品としての側面があるのだそうです。その価格には、機能性や合理性からの判断というよりは、ブランド価値そのものに重きがある価格形成となっているのも確かでしょう。

それだけプレミアムがつき、ブランド化しており、だからこそ将来的にキャピタルゲインも狙えるのだが、銀行からみれば、実体以上の価格評価がされており、プレミアム分が大きく下落するリスクがあるという判断なのだろう。

ニセコを含め日本中のリゾートが、1990年代のバブル崩壊により不良債権の山となった結果、多くの第二地銀を含む銀行が破綻し、第一地銀が業績不振に陥ったことは皆様の記憶には新しいはずです。そして公的資金の注入を受け再建に苦しんだ苦い過去の経験と反省もあり、日本の銀行は、こうした不動産向け貸出に未だに慎重だという背景があります。

日本の銀行は、法人向け貸出や住宅ローンでは、過当競争となり、利ざやが縮小するなかで、メガバンクから地銀に至るまで、ほとんどの銀行が「富裕層ビジネスへの強化」を打ち出していますが、その割に、富裕層を顧客として抱え、かつ、実際にローン商品や資産運用に加え、相続・事業承継などで、収益の柱となる程の成果を上げている銀行は、ほとんどないのが現状。そもそも、富裕層そのものをよく把握していないのではないでしょうか。富裕層の預金口座はあるものの積極的にアプローチをできていないケースも多いと感じます。

そんな状況下、「パークハイアットニセコHANAZONOレジデンス」の1億円以上もする物件を全額キャッシュで買える日本人は、まさに富裕層。1億円以上の別荘を全額キャッシュで購入ということは、その10倍以上の金融資産があってもおかしくはないはずです。彼らの多くは、信用力の高い富裕層であり、日本中いや世界中のプライベートバンクや金融機関がお付き合いをしたいと望んでいるような顧客なのでしょう。まだまだ、日本人の中にも、世界と戦える富裕層がいるのであれば、日本の土地を日本人に所有していただきたいと思う今日この頃です。

今週も最後まで、お読みくださり、ありがとうございます。



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