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いつもピカいちブログをお読み頂き、誠にありがとうございます。企画宣伝の森戸です。今日は、テレビのニュースで私有地トラブルの話が報じられていたので、そのニュースの話についてお話をしようと思います。
ニュースでは私有地の道路通行をめぐる金銭トラブルで、男性に車を急発進させ衝突した疑いで、70歳の男が逮捕されたのだそうです。どうやら、この逮捕された老人は、この道路のある私有地の地主らしく、通行する場合、通行料4万円を支払うよう男性に求めていたらしいのです。男性が応じなかった為、地主は車を急発進させ、男性に突っ込んだようです。男性は、腰の骨を折るなど全治2カ月のケガだそうです。事件が起きた場所は、茨城県神栖市で波崎海岸の海沿いの道路とのこと。突然行く手を阻む「ストップ」と書かれた看板が映し出されていました。15年ほど前までは通行できていたといいます。
凄すぎる！道路を占拠するとは。ん？道路は誰が作ったのでしょう。皆様も不思議ではありませんか？調べてみると、この土地は約30年前、地主と称する男性の親族が購入したとのことでした。この海の見晴らしの良いところに、男性は老人ホームを建てる予定だったとのことでした。元は合併前の波崎町が鹿島臨海工業地帯の開発に合わせ1970年に整備した道路で、それから24年が経った1994年に現在の地主が土地を購入。後に町道約80メートルが土地に含まれていた事が発覚、私有地の境界線を巡るトラブルで当時の波崎町を相手取り最高裁まで裁判に持ち込まれたといいます。土地取得の時点で落ち度があった波崎町は敗訴し、地主の権利が認められた訳ですが、その後もずっと町道として地主に使用料を払い使い続けた一方、土地買収の話を持ちかけて丸く納めようとしていたものの、地主は頑として聞かず、さらに波崎町が合併で神栖市になり担当者も変わった事でますます泥沼化していったようです。しまいには地主が「私道」と書かれたポリタンクや障害物を置き始め、止む無く神栖市側が通行止めの措置に。それもつい最近の話で、それまでは30年以上何事もなく通行出来た道路だったというのが泣ける話です。
しかし、このような私有地の話は、30年前には沢山ありました。千葉県釣ヶ先海岸もそのような土地でした。釣ヶ先海岸といえばサーフィンのオリンピック会場になったところなので、今では有名になりましたが、40年前は私有地でした。そこには志田商店という店があり、日用品を売っていました。（お客が何かを購入してる姿は、見たことが無いぐらい寂れた店）海沿いの道路から、車一台ぐらいが入れる小さな入り口だったので、見落としてしまうぐらい分かりづらい場所でした。当時からサーファーたちは、この場所でサーフィンを楽しんでいたのですが、海岸線に車を停めて波チェックをしていると、志田商店の親父が店から出てきて駐車料金1000円を要求していました。親父が居ない時は、駐車料金は発生しないので、今日も親父が居なければ良いなぁと思って海に行ってました。当時私は若かったのでバイト代から出す1000円は痛かったのです。その後、グランドビュー一宮というマンションが建つ前にあった上総十二社祭りの行われていた神社にあった鳥居が志田下に移転され、志田商店は、鳥居の管理という名目で存在していきました。その頃には、お賽銭と駐車場の管理だけをしていたようです。志田商店には娘さんが1人居たようですが、親父が亡くなった後は、町に権利を渡し、何処かに移られたようです。つい最近なのですが、近所の老人たちに聞くと、「あそこの海岸は、志田商店の親父が、6年ぐらいかけてたった1人で、森林を伐採し開墾した土地なんだよ」という話を聞きました。成程。だとしたら、駐車場の1000円ぐらい、払っても良かったのかもしれません。
今では、そんな昔話を知っている方も少なくなり、釣ヶ先海岸も、昔は泥の悪路で、雨が降ると、水捌けが悪く、グッチャグチャな悪路でしたが、今では舗装され見違えるように綺麗な海岸になりました。ただ、通称「志田下」という海岸の名称だけは不滅です。
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